かなり注目を集めることが予想されるエキスポに,不参加を決めたアドビ。なんらかの政治的な意図も伝えられる。ボタンを掛け違えたような,微妙な後味を残しながら,エキスポが来る。
アドビ社は,経済の低迷を理由にマックワールドエキスポ/ニューヨークへの不参加を表明している。しかし,アドビの財務状態は他社より健全であり,マックOS Xバージョンの製品開発で,アップル社とアドビの間に緊張があるのが原因と伝えられる。情報筋は,OS XやそのAPIの安定性について両社に意見の不一致があるという。
アドビは,OS X版のアクロバット・リーダーを配付しているが,これがまたインストーラーはクラシック動作だったりする(しかもどうも途中でエラーが出て,インストールできない(T_T私だけですか?)。皆が待ち望んでいるにも関わらず,フォトショップやイラストレーターなどのOS X版のリリース時期についてさっぱり口にせず,そりゃこんな時期にエキスポがあっても,なにも展示するものはなさそうだ。
現在のフォトショップをOS X版にカーボン化した場合,かなりストレスのたまる動作になることは想像できる。OS Xのフォント環境などで協力がはかられてきたアップルとアドビだが,ひょんなところで不一致をみているようだ。だが,先日のEGBRIDGEの件のように(過去記事),よいものをつくろうとしたらOS Xに合わせた変更は必要になる。フォトショップなどはあまりにも巨大なアプリケーションだが,全体的なコードを見直す機会ともなる。新しいiMac,パワーマックG4とパワーブックチタンのアップデート,そして数多くのOS Xアプリケーションが発表となるマックワールドエキスポまで,あと10日。
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